ビジネスマンにとって必須アイテムといえば革靴ですが、あなたは何足でローテーションされてますか。
人によってその答えはまちまちでしょう。もちろん最適解なんてないようなものです。
新たにビジネスマンとしての生活をスタートさせる人はもちろん、数年間、ビジネスマンとして活動しているあなたでもあまり意識していない部分かもしれません。
今回はそんなあなたに、ビジネスマンとして何足の革靴を持っておいた方が良いのか、革靴のケアや選び方を含めて解説させていただきます。
ぜひ最後までご覧くださいませ。
ビジネスマンに必要な革靴の数は?
1足のみはNG
ビジネスマンとして普段から革靴を履く機会が多いあなたであれば、1足しか持っていない事態は避けるべきでしょう。
1足しか持っていないと次の4つのような問題があります。
- 靴を休ませる時間を十分に確保できず、傷みが早くなる
- 単純に消耗が早くなる
- 清潔に保つのが困難
- 冠婚葬祭の時にくたびれた靴で行く羽目になる
1と2は靴の消耗するスピードが早いほど、買い直しの機会が増えてしまい、経済的負担が増加してしまいます。
3と4は、「見た目」や「印象」に直結する事項であり、ビジネスマンとしての評価を下げてしまう可能性もあります。
靴が汚いくらいでと思う方もいるかも知れませんが、人の印象は見た目で決まることが多いのです。実体験ベースで、靴の汚い人からサービスやものを購入したくないと話す方とは何人も会ってきました。
著者の私自身も、革靴がくたびれたり汚れている方に関しては、あまりいい印象は持てないものなんですよね。
人にはできるだけいい印象を与えるにこしたことはありませんので、革靴を適度にきれい保ちつつ、経済的にも負担になりすぎない数をこれから解説させていただきます。
理想は最低3足+1足あれば尚良し
結論から言って革靴は最低でも3足用意しておくと良いです。前述させて頂いた内容の深堀りと合わせてここで解説させていただきますね。
革靴に限った話ではありませんが、靴を履いていると足が蒸れたりすることよくありますよね?
革靴を履いて一日過ごすだけで、両足で大体150〜200ml程度の汗をかいてしまうそうです。
靴内の水分が蒸発するまでに必要な時間は大体2日程度なのですが、1足しか革靴を持っていないと、常に生乾きの状態で靴を履いている状態になってしまいます。長く続くと嫌な匂いが発生してきたり、カビが発生してしまう可能性がありますよね。
この状態を阻止するために必要な革靴の数が3足になるわけです。3足所持していれば、1 日履いて2日休ませるローテーションを組むことができます。
更にそこに雨の日用の靴を1足追加出来ると尚良しです。雨の日用なので、少し汚れても気にしないですむような靴を用意すると良いでしょう。
番外編として7足
7足持っていれば、1週間まるまるコーディネイトできますよね。
5足をメイン用として、残り2足を雨用としてもかなり心強い運用ができてしまいます。
7足保有するのは完全に趣味の領域にも踏み込んでますので、革靴が大好きな方は、7足を目標として色々な革靴を集めてみるのもおすすめです。
革靴を長持ちさせるお手軽ケア方法4選
1.シューホーン(靴べら)を使用する
本来はシューレース(靴紐)を解いて履き口を十分に広げてから革靴を履くのが一番負担がかからずおすすめです。
でも正直そんなの面倒くさいですよね。脱ぎ履きの度にシューレースを解いたり縛ったりしていたでは、いずれ革靴なんて履きたくなくなるんじゃないでしょうか。私ならそうなります。
かと言って簡単に脱ぎ履きできるくらいに履き口を緩めておくのは、格好悪いので絶対におすすめできません。
そんなときは役立つのがシューホーンです。
シューホーンを使用すれば、革靴のかかとをあまり傷めることもなく、ある程度スムーズに履くことができます。
注意点として、履き口をきつく締めすぎてしまうとシューホーンを使用しても履けなくなってしまうため、だらしなくならない程度に履き口を緩めておくことです。
これで、革靴への負担を最大限減らしながら、靴を簡単に履くことでができます。
2.ブラシをかける
屋内や屋外に関わらず、革靴を1日履いているとそれなりにホコリや汚れが付着するんですよね。
汚れを落とさないと革靴が傷んだりカビの発生につながります。
そんな汚れを落として靴を清潔に保ってくれるのがブラシです。
ブラシには豚・馬・羊の毛を使用したものがありますが、ホコリ落としてよく使用されるのは馬毛なのですが、毛足が長く適度な柔軟性があるため、優しく汚れをかき出してくれます。
ブラシをかける時間は片足につき30秒くらいで十分でしょう。つまり両足で1分程度です。
1分とはいえ最初は面倒くさく感じると思いますが、続けていれば靴を脱ぐときには汚れが気になってブラシをせずにはいられなくなっていることでしょう。
3.シューキーパーを利用する
ブラシ終わりの脱いだ革靴を下駄箱で保管する際には、革靴の中にシューキーパーを入れてやりましょう。
シューキーパーにはプラスチック製と木製がございますが、木製のものがおすすめです。
シューキーパーを使用する一番の目的は革靴の型崩れ防止ですが、木製にすることで「除湿」と「消臭」にも多少でも効果があります。
シューキーパーを入れるおすすめのタイミングですが、革靴を脱いでから半日ほど経過した後です。
入れるタイミングは私のようの脱いで数時間経過した後にする人や、脱いだ直後に入れてしまう人で意見が分かれるのが正直なところです。
私としては数時間放置し、靴内部の水分をある程度蒸発させてからシューキーパーを入れた方が、臭いの原因を抑えつけられていいのではないかと考えております。
4.乳化性クリームを塗る
先に紹介させて頂いた3種のケアと比較すると、正直少し面倒な部類ですが、靴を長持ちさせたい場合は必須のケアとなります。
革靴も人間の肌と同じような感覚で傷みます。汚れもたまれば乾燥もします。
汚れは前述した通りブラシをかけてやることである程度落とすことが可能ですが、乾燥を防ぐために保湿剤として塗ってあげると良いのが、乳化性クリームです。
やり方は簡単で、適量を布に取り全体的に塗るだけでOKです。塗り終わり後は乾いた布で少し磨き上げてあげると、余分に塗ってしまったクリームの除去もでき更に良きです。
布は靴磨き用のものがもちろんございますが、着古したTシャツを使用するのでも全く問題ありません。
(私も普段使い用の革靴には、Tシャツを使用してクリームの塗りから仕上げまで行っております。)
注意点として、乳化性クリームではなく、油性クリームやワックスを間違って使用してしまわないことです。油性クリームやワックスには保湿成分が入っていないため、乾燥を防ぐ目的での使用には適しておりません。
革靴の選び方
色で選ぶ
定番の色として多く挙がるのは、「黒」と「茶」の2足でしょう。
少し変わり種ですが「バーカンディ」も独特な艶っぽい雰囲気を醸し出せるので、履いている人も増えてきているのではないでしょうか。
保有する服のスタイルや色合いにより合わせる革靴の色も選べればいいのですが、迷ってしまうようであれば「黒」を選択していただければ間違いないと思います。
定番の黒
黒は定番品として目新しさはありませんが、様々なシーンで活用可能な色です。
靴の種類にも寄りますが、カジュアルよりはフォーマルシーンでの出番が多い色に分類されると思います。様々な服装にも合わせやすいため、前述したとおり、迷ったら黒を選んでおきましょう。
柔軟な印象を与えやすい茶
黒の次に履いている人の多い色が茶色ではないでしょうか。
黒よりもカチッとした印象がない分、柔らかめな印象を与えやすい色に分類されます。
こげ茶のような濃いめの色から、ライトブラウンのような薄めの色まで同じ茶色に分類されるなど、色合いの幅が広いのも特徴です。
無難に選択するのであれば、こげ茶のような濃いめの色にするのをおすすめいたします。
スーツで考えれば黒以外(ネイビーやグレー)に合わせやすく、汎用性の高い色です。
薄めの色はカジュアル感が強くなることと、合わせやすい服の色が限定されてしまいます。
番外編としてバーカンディ
独特な風合いを醸し出し、少し大人っぽい印象を与えやすい色合いです。
普段は暗めの赤紫に見えることが多いバーカンディですが、光の当たり具合では赤に近い色に見えることもあり、慣れないうちは驚くことになるかもしれません。
個人的に最初の1足としてはあまりおすすめできませんが、黒や茶とは違う魅力があるため、4〜5足目あたりに購入してみるのは非常に良いと思います。
私も4足目にバーカンディの革靴を購入しましたが、普段と違う装いを演出できることで、完全な自己満足に浸ってます。
価格で選ぶ
価格に関しては、あなたが革靴にお金をかけたいかかけたくないか次第だと思います。
あまり革靴にお金をかけたくないのであれば、数千円から一万円台の靴を数足用意して、それをうまく履き回して上げるのが、一番経済的に良い選択だと思いますね。
無理にお金をかける必要がないというのが私の本音です。
私自身、革靴が好きなため一足数万円する靴を何足か保有しておりますが、完全な自己満足ですよね。
価格の高い靴は用されている革の質が良かったりするため、手入れをすればいい感じの足元を演出してくれます。ただし、「手入れ」をすればなんです。
いい靴であろうと特別に耐久性が高いわけではないので、一足しか持たず大した手入れもしなければ、見る見るうちに汚れてくたびれていってしまいます。
大切なのは適度に履いて、休ませて、ケアして、できるだけ清潔な状態を長く保って上げることです。
製法で選ぶ
製法に関しては細かな部分まで見ていくとかなり種類があるのですが、ここでは修理できるかできないかの観点で、2種類のみ紹介させていただくことにします。
(製法に関しては趣味の領域で、履いている人に大半は気にしていないためです。)
グッドイヤーウェルテッド製法
アッパー、ライニング、ウェルト
アウトソールの交換が可能なため、アッパー部分の手入れを怠っていなければ長期利用も可能なモデルです。靴を捨てずに長く使用したい人向けです。
アウトソール修理には費用(安価な革靴であれば新品が購入可能)がかかるため、革靴にある程度お金をかけても良いと思える人向けの革靴ではないでしょうか。
グッドイヤーウェルテッド製法で作られた革靴はの価格は、ピンきりではございますが、安価な量産靴と比較すると若干高めです。
セメンテッド製法
アッパー、ライニング、インソールとアウトソールを接着剤で圧着させる製法です。
機械による大量生産が可能なため、安価な革靴の大半はこの製法が用いられています。
費用をあまりかけずに革靴の数を増やしたい場合には、セメンテッド製法で作られた靴を重点的に揃えてみると良いでしょう。
接着剤でアウトソールを貼り合わせているため、ソール交換などができず、消耗したら新しく靴を買い換える必要がある、いわば使い捨ての靴です。
靴底で選ぶ
靴底は大きく分けてレザーソールとラバーソールの2つに分けられます。それぞれにメリット・デメリットがありますので、一緒に確認していきましょう。
レザーソール
- シンプルにかっこいい
見た目が良くて、どんなシーンでも使いやすいのがレザーソールの圧倒的な魅力です。 - 通気性がよい
履いていて感じるというものではありませんが、通気性がよいため靴底からも湿気を放出でき、靴内部の湿気を多少緩和しやすくなる。 - 履き心地が良い
レザーソールの柔らかさ由縁で、歩いた感じが柔らく非常に歩きやすい。
- 雨に弱くケアが必要
レザーソールは結構な量の水を吸収してしまうため、うまく乾燥させてあげないと、靴底からカビが発生することがあります。
雨の日以外にも、日々の汚れやちょっとした水気が原因で、カビが発生してしまう可能性があり、汚れおとしや換気などに注意を払う必要があります。
(著者も靴底にカビを発生させてしまった経験ありますが、恐怖そのものでした。) - 滑りやすい
雨の日はもちろんですが、少し水気があるだけで、かなり滑りやすくなります。滑ってしまったときも盛大にコケる可能性があるため、細心の注意が必要です。
ラバーソール
- お手入れいらず
レザーソールと異なり、こまめのケアがほぼ必要なく手軽に履けるのが最大の良さです。 - 滑りにくい
雨の日はもちろん注意が必要ですが、レザーソールよりも滑って転倒してしまうリスクが少ない。
- 通気性が悪い
体感でわかるほどではありませんが、通気性が悪いため靴内部に湿気が溜まりやすい。 - 履き心地が少し悪い
個人差あるかもしれませんが、レザーソールより硬い印象で少し歩き心地が悪い。
(スニーカーライクな革靴はその限りではありません。) - 履けるシーンが少し限定される
冠婚葬祭などの少しかしこまった場面では、あまり推奨されていない
どちらも一長一短ある感じなのですが、履く靴に合わせて靴底は選んでいただくのが一番おすすめです。次におすすめの革靴を実際に紹介させていただきますので、合う靴底も一緒に提示させていただきます。
おすすめの革靴3選
1.ストレートチップ
革靴といえばまずはこれといったような代表的なものです。
仕事で革靴を履く機会がない人でも、これだけは持っておいた方がよいでしょう。
理由は冠婚葬祭に最も適したタイプの靴だからです。
冠婚葬祭にも使用すると想定した場合には以下の基準で購入しておくことをおすすめします。
- 黒色
冠婚葬祭の定番色 - 内羽根式(オックスフォード)
外羽根式(ダービー)よりフォーマルな印象 - レザーソール
ラバーソールより上品な印象 - コバがあまり出ていないタイプ
コバが出ているタイプはカジュアルな印象
普段のローテーションに入れて履いていたとしても、くたびれ過ぎないように適度なケアをぜひ心がけてみてくださいね。
黒のストレートチップを所持していれば、あとは自分の好みの靴を選んでいただければ大丈夫です。
2.プレーントゥ
先に紹介した、ストレートチップの横一文字がなくなったタイプです。
よく店頭に並んでいるのが外羽根式(ダービー)ですが、スーツにも合わせやすく非常におすすめのタイプです。
外羽根式の場合、冠婚葬祭ではあまり推奨されていないため、色は自分の手持ちスーツに合わせて選んでみると良いでしょう。
3.セミブローグ・フルブローグ・クウォーターグローブ
著者自身はかなり好きな種類の靴で、この記事をご覧のあなたにもお手にとっていただきたい1足ですね。
形状としてはストレートチップやウイングチップなどに、ブローギングやメダリオンという穴あき加工が施された靴です。
セミブローグとフルブローグはトゥ(つま先)部分にメダリオンが施されているのが特徴的で、メダリオンの模様も各メーカーにより様々な種類がありますので、好みの装飾を選べるのが良いところです。
華やかな印象を与えやすい1足ですので、ビジネスはもちろん、冠婚葬祭以外のパーティーなどの場にもおすすめできる一品となります。
まとめ
ここまで色々と書いて来ましたが、少しでも参考になれば幸いです。
著者の私自身は革靴が好きなので、5足でローテーションしておりますが、1足を長く大切に履いたり、安価な靴をこまめに買い直すのありでしょう。
最後までご覧いただき、本当にありがとうございました。